後輩のブログなのですが、誰も他の人がつっこまないので…。
DQ2の例が挙げられているのですが、サマルトリアの王子を仲間にしない限り先に進めないという、イベント進行をフラグで管理するやり方があったとして、そこにたどり着くまでなにしてもいい(例えば、ムーンペタの方に行こうとして足止めされてもいい)ため「自由度」があるっていうのは、「自由度」という言葉の使い方としてはおかしいような気がします。
オーソドックスなRPGのイベント進行管理はこれと同じ形式を採用しているはずです。そうしたいろんなRPGでことごとくそれは「自由度」があるってことなのか?と考えてみれば、おかしいと思うのでは。とすると挙げられている不満は親切な設計(例えば次の目的がいつでも確認できるとか、目的をどこで満たせば良いのかもあらかじめ分かっているしいつでも確認可能、のような攻略をサポートする仕組み)がない、ということではないか思うのですが。DQ2であれば人がちらっと言ったことを自分で覚えておかなければいけませんし、その意味では親切ではないでしょう。
一方、DQ2では船を手に入れてからいくつかの重要なイベントを任意の順序でクリアして差し支えないという展開があります。確かにエリアごとの敵の強さに違いがあるので、これは順序の誘導ではありますが、しかし強制ではない。さらに、スルーしても問題のない箇所もある。サマルトリアの王子のときに比べれば、プレイヤーの側が順番を選択することができる。こういうのは「自由度」だと言えるでしょう。
ただ、最終的に行く先が決まっていても、時期によって寄り道してみたらセリフが違ったとか、そういう自由な行動を楽しくさせる仕掛けっていうのがゲームにはたくさんあります。寄り道を楽しむって言うのはゲームの楽しみ方の1つだと思うのですが。まあその辺は好みの問題ですね。
ところで、面白いなと思ったのはこのような混乱が起きるのは、「一本道」なゲームというときの「一本道」の意味に曖昧なところがあって、そこがひっかかるのだろうか、というところです。
私が思うに、いわゆる一本道と言われるゲームは、おそらく「寄り道」できる範囲の多寡や、寄り道のやり易さ、寄り道でなにか楽しいことが起きるかどうか、そうした要素を総合して寄り道のしがいがないが故に「一本道」だという風に言われているのだと思います。ここでいうシナリオの「自由度」は、それほど関係がない。
一本道の反対を思い浮かべて、普通のRPGのイベント進行管理手法を「自由度」だと解釈した(これはおそらく「寄り道」の価値を失念しているからなのかなと思います)。一方で「自由度」と普通言うとき、それはイベントをやるときの順序や選択の任意性にある。そこが混乱の元だったのかなと。
2010年2月21日日曜日
2010年2月16日火曜日
Making of Recovery TA [6]
前回に引き続き、初回問題データチェックの話。
初回データチェックは、アイデアを実際にデータの形にしてみて、これで本当に問題として成立しそうなのかということを判断するために行ないました。そのためやり直しがきくように割と早い段階で行なっています。
前回書いたように、当初の予定における第1問はこの初回チェックで破綻していることが判明し、軌道修正することになったのでした。
その他の問題はどうだったのでしょうか。それぞれの問題がどういうものだったかということについてはこのシリーズの4回目をご覧ください。上から順に第1問、第2問、…となっています。
まず第2問(最強の矛・盾取得問題)。この問題は初回チェックの段階ではシナリオ進行度が予定したところまで届いておらず、チェックできず。完成を急ぐように指示しました。
一方第3問(ラフレシア撃破問題)。この問題には大筋で欠陥は無く、最初から持っておく資源についての検討が行われました。FF12で稼ぎというと、ゼリー狩りを筆頭にLPも金も同時に手に入る場合が多いのですが、この問題ではそうした稼ぎをなるべく回避させたかったので金を最初からいくらか持たせておくべきだろうということに。
この問題の攻略はリフレクトメイルを装備して戦うのがベストなのだろうと思っていたところ、問題データ作成者の側から「リフレクは魔法で用意し魔装備で魔力を上げて戦うというのもいいかも」と提案が。攻略の幅が広がるのはリカバリーTAにとっては面白いことです。これを計算に入れて、重装備ライセンスも魔装備ライセンスも取得済みにすることにして、また後の調整で最初の資金源を細かく調整しようということになりました。
第4問(ラストエリクサー取得問題)は、指示したとおりの進行度には達していたけれど「通常プレイっぽく進行して」との指示がうまく伝わっていなかったようで、なぜか魔法特化でリフレク魔法反射前提で戦うしかないような編成になっていました。…それは明らかに「知ってる」人のやりかただと思うのですが…。またアイテム集めも終わっておらず、金もLPも不足した状態だったので、ここら辺の完成度を高めるということがとりあえずの課題に。
第5問(バルフレアのみ高レベルラスボス撃破問題)は、レベルの低いキャラが大量のエクスポーションやフェニックスの尾によるサポートに回り、バルフレアがディフェンダーとバッカスの酒で戦うという攻略をチェックで見せてもらったのですが、これを見て最初に見たときからほとんど完成していると思いました。…実はそうした攻略法ではさすがに無理があるのですが、緊張感があって見てて面白かったのです。
ですので、この問題は自由度を高くしたかったので、初期所持のアイテムは極力抑え、金は多めに持たせておくという方針だけ確認。
以上が初回データチェックの様子でした。第2問や第4問に不十分なところがあったので、初回チェックから約2週間経て再度チェック。このときの様子は割愛します。そして11月頭に問題作成班でもプレイヤーでもない人をつれてきて、それぞれの問題をテストプレイしてもらったのですが、この話を次回にしたいと思います。
初回データチェックは、アイデアを実際にデータの形にしてみて、これで本当に問題として成立しそうなのかということを判断するために行ないました。そのためやり直しがきくように割と早い段階で行なっています。
前回書いたように、当初の予定における第1問はこの初回チェックで破綻していることが判明し、軌道修正することになったのでした。
その他の問題はどうだったのでしょうか。それぞれの問題がどういうものだったかということについてはこのシリーズの4回目をご覧ください。上から順に第1問、第2問、…となっています。
まず第2問(最強の矛・盾取得問題)。この問題は初回チェックの段階ではシナリオ進行度が予定したところまで届いておらず、チェックできず。完成を急ぐように指示しました。
一方第3問(ラフレシア撃破問題)。この問題には大筋で欠陥は無く、最初から持っておく資源についての検討が行われました。FF12で稼ぎというと、ゼリー狩りを筆頭にLPも金も同時に手に入る場合が多いのですが、この問題ではそうした稼ぎをなるべく回避させたかったので金を最初からいくらか持たせておくべきだろうということに。
この問題の攻略はリフレクトメイルを装備して戦うのがベストなのだろうと思っていたところ、問題データ作成者の側から「リフレクは魔法で用意し魔装備で魔力を上げて戦うというのもいいかも」と提案が。攻略の幅が広がるのはリカバリーTAにとっては面白いことです。これを計算に入れて、重装備ライセンスも魔装備ライセンスも取得済みにすることにして、また後の調整で最初の資金源を細かく調整しようということになりました。
第4問(ラストエリクサー取得問題)は、指示したとおりの進行度には達していたけれど「通常プレイっぽく進行して」との指示がうまく伝わっていなかったようで、なぜか魔法特化でリフレク魔法反射前提で戦うしかないような編成になっていました。…それは明らかに「知ってる」人のやりかただと思うのですが…。またアイテム集めも終わっておらず、金もLPも不足した状態だったので、ここら辺の完成度を高めるということがとりあえずの課題に。
第5問(バルフレアのみ高レベルラスボス撃破問題)は、レベルの低いキャラが大量のエクスポーションやフェニックスの尾によるサポートに回り、バルフレアがディフェンダーとバッカスの酒で戦うという攻略をチェックで見せてもらったのですが、これを見て最初に見たときからほとんど完成していると思いました。…実はそうした攻略法ではさすがに無理があるのですが、緊張感があって見てて面白かったのです。
ですので、この問題は自由度を高くしたかったので、初期所持のアイテムは極力抑え、金は多めに持たせておくという方針だけ確認。
以上が初回データチェックの様子でした。第2問や第4問に不十分なところがあったので、初回チェックから約2週間経て再度チェック。このときの様子は割愛します。そして11月頭に問題作成班でもプレイヤーでもない人をつれてきて、それぞれの問題をテストプレイしてもらったのですが、この話を次回にしたいと思います。
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